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03 「去る者」

「サッカーをやりたい者だけ来い」。正式に監督を引き受けた神谷はそう言い放った。
翌日、早朝に目覚めた秀人は借りたユニフォームを返すため、サッカー部の朝練を訪ねる。用事を済ませ帰るつもりが、神谷がやってくると状況は一変。部員では無いにも関わらず、秀人は神谷からフォワードとしてスタメンに指名されていたのだった。慌てて入部はしない、と拒否する秀人だが、神谷は代わりを補充する気はない――つまりその場合10人で試合をさせると言い放つ。すがるような部員たちの視線に、渋々ながらも入部を決断する秀人。
更に神谷は、自分が監督をする以上1ヶ月以内に1勝もできなかった場合、このサッカー部を廃部にすると言い出す。